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2014年入試:甲南女子中学算数について

 有基塾、算数担当の荒堀です。2013年~2014年の間、甲南女子コースの算数を担当しておりましたので、甲南女子コースの算数の授業内容と、授業の進め方について書いていきたいと思います。

甲南女子では、直近の過去問と類似した問題はもちろん、10年前、20年前の過去問と同傾向の問題が出題されることもあるので、有基塾の甲南女子コースでは、古い過去問から最新の過去問までを全て分析し、甲南女子に受かるための最適な授業カリキュラムを組んで授業を進めております。また、私の授業では、新小学問題集に加えて、自作のプリントを教材として使っていました。有基塾の授業は少人数制のグループ授業のため、生徒一人一人の得意、不得意な単元を把握することが可能であり、その年の生徒用にカスタマイズした資料を作成することができます。このような各生徒の苦手分野を意識したテキストを作成し使うことによって、効率良く苦手分野を潰していくことができます。

甲南女子コースでは、甲南女子で出題される可能性の高い単元の完成度を高めることを一番に意識して授業を進めております。こうした授業カリキュラムを実施することによって、出題されやすい問題ほど解けるようになっていきます。また、同時に重視しているのが、授業内容が偏り過ぎないようにすることです。入試当日に、初めて見る問題を可能な限り減らすことも課題のひとつとして考えながら授業を進めていきます。つまり、甲南女子の過去のパターンから外れた問題が出題されたときに備えて、やっていない単元を出来るだけなくすこと、言い換えれば穴潰しの作業を進めていきます。

具体的には、甲南女子の場合、最も出題頻度が高いのが「割合」「速さ」となっていますので、この2つの単元が授業の中心になります。

「割合」というのは、相当算、損益算、倍数算など、あらゆる単元で必要となってきます。「割合」という単元ではなく、「割合」を使いこなせるようになることが大事なのです。割合を理解するということは、割合の概念を含む数多くの単元を解けるようになることと同意と言えます。

次に、「速さ」の問題ですが、速さには大きくわけて旅人算と通過算、流水算があります。どの速さの問題でも言えることですが、まずは「比」を常に意識できるようになること、そして比を使いこなせるようになることが速さの問題を克服するための課題となります。まずはじめに、それぞれの速さの問題で、導入部分の「形づくり」を教えます。通過算であればどうすればいいのか、流水算であればどうすればいいのか、すぐに図が書けるように練習します。そうすることで、全く手が出ないという状況を脱却できます。形を作ってからは、自分で作った図や線分図を読みとる段階に移ります。例えば旅人算の場合、最終的にはダイヤグラムを書き、読みとることができるレベルまで達することができれば、応用問題であっても十分に対応できます。毎年、「速さ」を苦手とする生徒が多いので、時間をまとめて取れる夏期講習に集中して「速さ」の問題に取り組むようにしています。「速さ」の単元というのは、計画的に、そして段階を踏んで「速さ」の問題を解けるようにしていく必要がある単元です。

甲南女子の場合、「速さ」と「割合」以外では、水量問題、点の移動、立体図形が大問で出題されることが多くなっています。これらの単元は、しっかりと準備をしていないと簡単には解けない問題です。また、見落としがちな単元として、整数問題があげられます。整数問題は、自力で考えて解くのが意外と難しい単元で、対策が必須な単元となっています。整数問題は、パターンが決まっている問題が多いので、対策することで難なく解けるようになりますので、力を入れて授業に取り入れるようにしています。

2014年のA入試1次の算数は、ここ数年の軟化傾向に少し歯止めがかかったように思いますが、小問で確実に点を取り、大問を拾っていくという点の取り方は変わっていません。小問題では、割合の問題が4題出題されており、どれも基本的な問題となっています。角度の問題は典型的な甲南女子のパターン問題でした。面積の問題がひとつ出題されており、これは円を利用した問題でした。最近円を使った角度、面積の問題が流行っているように思います。大問では、珍しく規則性の問題が出題されていました。しかし、同傾向の規則性問題が過去甲南女子で出題されたことがあり、過去問を使っての分析、対策をしていれば解ける問題です。次に、大問3は、書き出すことによって答えを導き出すという意味で甲南女子の傾向に沿った問題ですが、問題の意味を読みとれているかどうかで差が出そうな問題となっています。大問4では水量問題、大問5で点の移動と、甲南女子で頻繁に出題される単元でした。「速さ」と「割合」が大問で出題されなかったのが意外でしたが、それでも概ね甲南女子の傾向に沿ったテストであったと分析できます。

有基塾の甲南女子コースでは、南女子の傾向を重視しつつ、穴を作らない授業カリキュラムを進めております。その結果が5人中5名全員合格という合格実績に繋がったと思っております。来年は更に効率良く万全な甲南女子対策の授業を出来るようにしたいと思っております。

算数担当 荒堀