有基塾、国語担当の吉田です。
今年、小6生の甲南コースと甲南女子コースの国語授業を担当させていただきました。生徒さんの頑張りで、第一志望校に多く合格者を出すことができました。生徒のみなさん、おつかれさまでした。
今回は、今年の甲南中学(Ⅰ期a方式)、甲南女子(A入試1次)の問題の講評をさせていただこうと思います。
甲南中学(Ⅰ期a方式)
(時間)50分
(分量)例年通り。読解1問(読解文の内容が文学的文章から説明文に変更)、100字程度の作文、表記の訂正、漢字の書き取り、文学史(作品の作者)、助動詞の意味の説明
(難易度)去年よりやや難化
(分析)読解+小問という編成は例年通りなので、基本的な読解演習と、語句の学習や知識の習得で対応できるが、読解問題の文章が、例年の文学的な文章(随筆、物語)から少し硬派な説明文(科学の思想について)に変わったため、少し面食らった受験生がいたかもしれない。
とは言え、丁寧に文章と言葉を追えば記述問題の解答もそれほど難しいものではないので、普段の学習姿勢が問われる問題だったといえる。受験の準備には、過去問演習だけでなく、説明文、論説文など、直前までバランスよく読解演習を重ねることが大切である。
甲南女子中学(A入試1次)
(時間)60分
(分量)去年より問題用紙の枚数が1枚減り、文章の分量も問題の記述分量も減った。論説文1題、文学的文章(物語)1題、計2題の読解問題。漢字の書き取り9問、語句の意味3問、慣用句1問。
(難易度)去年より易化。
(分析)読解問題で語句の知識を問うものは、漢字の書き取り9問、語句の意味3問、慣用句1問でその分量が減り、文章の内容を問う問題の割合が大きくなった。しかし去年より問題数も減り、60分で解答するのは難しくなかったと思われる。ただ、その分1問当たりの配点が高くなるので、慎重に解答する必要がある。
例年、甲南女子では慣用句やことわざ、四字熟語の知識、助動詞の意味の区別を問う問題も出題されている。そのため、読解演習で記述力を高めることに加え、基本的な国語の知識を習得することが必要である。
今回の講評を参考にして受験の準備をしてくだされば幸いです。